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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

和の美を育む会

ここのところ忙しくないようで何となく忙しく、かといって書くべきネタもなくちょっとさぼっておりました。

さて今日は宅稽古、出稽古のあと夜はタイトルにあるパーティーに参加してきました。
この催しは師匠(女性のほう)のお弟子さんで染色関係では相当に著名な方がいらっしゃって、この方が親睦会として年に1度開いていらっしゃいます。
この方、御年85歳というのですがとにかくお元気でパワフル。
森光子さんをイメージしていただけるとそう遠くないと思います。

出席者は名だたる方ばかりで(今日は「三毛猫ホームズ」シリーズで有名な某大物作家と一緒に写真を撮らせてもらっちゃいました)、僕がこんなところにいるのは場違いなような感じなのですが、「ご飯を食べにいらっしゃい」とここ数年お誘いいただいています。
会はさすが「和の美」といわれるだけあって3分の2以上が着物。
恥ずかしながら僕は羽織というものを持っていなくて、いやなくはないのだけど中途半端なものは着ていけないという雰囲気なのでスーツにしました。

さて、能楽関係者は僕の師匠(男性のほう)ご夫妻と先輩ご夫妻がご招待されていました。
師匠がご挨拶と小謡(能のなかのごく短い部分の謡い)を謡うことになっていたのですが、急遽師匠が舞い、先輩と僕で地謡を謡うことになりました。
曲は「猩々」
お稽古で十二分に謡ってきたので、非常に気持ちよく謡わせていただきました。


会が終わってから皆さんでもう少し。
立食で立ちっぱなしだったので、座って一息しました。

いや、しかし・・・
師匠については以前からすこしづつ書いていますが、師匠の奥様がまたとーーってもすごい方。
一言でいうといい意味で男らしい。
僕なんかとてもじゃないし、僕の周りに上回る人は浮かばないくらい。
でもがさつとかそういうのでは全くなくて、おっしゃることが極めて正論で竹を割ったようなご性格。
更に高校生のとき春高バレー全国大会出場経験があり、かつ学年2位の成績を修めたという文武両道(ちなみにこの話は師匠の酔ったときののろけ話で聞きました)。
今もママさんバレーに燃えていて、試合で肉離れしていても自転車で帰ってきて何事もなく家事をされてしまうというスーパーウーマン。
更に更に金春流においても師匠や先輩方を一致団結させる原動力となり、非常に流儀のことを考えていらっしゃるという方。
それだけでなく、新年会で手料理を振舞われるのですが、これがどれも非常においしい。
365日メニューが変わる、というのはやはり師匠ののろけ。
そして非常にお綺麗。
常々思うのだけど、年齢に見えないコンテストや友達母娘コンテスト(中学生のお嬢様がいらっしゃる)に出場されたら絶対に賞が取れるくらいお若い。
とにもかくにもお会いするたび、すごいなーと思ってしまうのです。

そんな奥様を射止めた師匠は、僕にもそれを求めているらしく、ちょっと仲良くなった人がいたりすると「あの子と結婚するなんて言ったら破門だからね~」とか。
いや別にそんな気はないんですが…。
でも師匠ご夫妻は僕が結婚を決めて先生のもとへご挨拶に行くことを、相当楽しみにされているようなので、師匠孝行のためにもいい人を見つけないといけないなぁ・・・。

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  1. 2005/10/29(土) 23:56:28|
  2. 考えごと(能楽)|
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