祖母の13回忌に行って来ました。
祖父は入院中のため残念ながら出席できませんでしたが、7回忌以来で三女にあたる叔母夫婦に会いました。
お寺ではまず読経。
ここの住職さん、なかなかお話の上手い方。
1周忌のときに「あの世というのはそれは居心地のいいところらしいですねぇ。だって今までに帰ってきた方はいませんから」なんて話していました。
なるほどそういうものの言い方があるんだなー、と思ったことをよく覚えています。
読経が終わり外に出ると、年老いて足が不自由そうな猫がいました。
猫にはあまり見慣れないグレーと白の毛並みをしていて「なんか妙だな」という感じを受けました。
水を汲んでお墓に向かおうとすると後をゆっくりとついてきます。
こちらが止まれば立ち止まり、動くとまたゆっくり歩いてきます。
お墓は丘の中腹にあり、その猫は階段は上れないのか下にいてそのまま見ていました。
別にどうということもないのですが、なんとなしに不思議な感覚を覚えていて、後で聞くと妹も同じように思っていたそうです。
1周忌のときにもちょっと変わったことがありました。
墓前で祖母の話をしていたところ風は全くないのに急に卒塔婆がカタカタと揺れだしたのです。
偶然位置がずれただけなのかもしれませんが、そんなことも今日のこの感覚に起因しているのかもしれません。
帰りがけ友人から電話が入り夕食を食べに行くことになりました。
行き先はモンゴル料理
遊牧民というお店。
以前にも書いたかもしれませんが、彼とは小中高、大学のバイトと実に長い付き合いで、大学あたりから各国料理ツアーというものを開催しています。
今回が、えーと15軒目…くらいかな。
ともかく珍しそうな店があれば行ってみようということにしています。
店内はパオ(だったっけ?)チックな天井で薄暗い感じ。
店主のおばちゃん1人で切り盛りしていました。
まず飲み物からオーダーすると、馬乳酒もモンゴルビールも品切れ。
出端を挫かれた感はありましたが、アルヒというモンゴルウォッカのヨーグルト割りを注文。
あんまりアルコールっぽくなく飲むヨーグルトライトみたいな味でした。
料理は羊の肉を中心としたメニュー。
中でもモンゴルの茶と牛乳で煮たプチギョーザというのは食べたことがない風味。
でもスイスイと食べきってしまいました。
路地1本入ったところにあるこのお店は、下北沢とは思えない静かな雰囲気。
19時に入店し、23時までのーんびりだべってました。
スポンサーサイト
- 2006/05/28(日) 23:41:30|
- 日常|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0
日付が変わってしまいましたが、薪能2日目でした。
素謡
「翁」のみの出演でしたが昨日の比にならないくらい疲れました…。
あいにくの雨で、早々に屋内会場での開催が決定しました。
能は
「石橋 群勢」が出るため、準備が大変です。
一畳台2つに紅白の牡丹の作り物を立て、山の作り物も作らねばなりません。
そこそこ人数がいたのですが、小1時間かかりました。
18時を過ぎ、「翁」の地謡。
この曲では謡う前と謡い終えた後、扇を横に置いて礼をします。
これはお客さまに向かってではなく、神様に謡を奉納させていただきますという気持ちで行います。
普段礼をして、地頭から「直れ」という声が掛かって元に直るというパターンが多いのですが、今日はそれがなくシテの動きに合わせる方式でした。
変わった点はその程度で特に問題なく終わりました。
問題はその後。
「石橋」は非番なので楽屋働き(平たく言えば裏方)になります。
先ほど作った作り物を出す役を仰せつかっていたのですが、そこで緊急事態が発生。
当初の持っていくはずのものから急に変更になりました。
他にもバタバタすることがあって、気持ちを落ち着けられないまま幕へ。
「お幕」と声を掛けて(こう言うことで幕を揚げてもらいます)出ようとしたとき、
「ドターン!」
一瞬何が起こったのか理解できませんでした。
でもその0.数秒後恐ろしい光景が目の中に飛び込んできました。
幕が倒れているのです。
特設舞台なので、木枠にぶら下げてある簡易幕だったのですが、作り物に高さがあったため引っ掛かってしまったのです。
程なくもとに戻り所定の位置に置こうとしましたが、急遽のことで正確にどこに置いたらよいものかという確信がありません。
能楽堂ならば真ん中にキザハシがあって目印になるのですがそれもありません。
前後に関してはもう少し前ではと思いましたが、わずかに動かした程度でもっとぐっと前に出せなかったのは絶対の自信がなかったからだと思います。
案の定、後見が出直して位置を直すと言う事態に。
急なこととはいえ、一度申し合わせでその場所を見ているはず。
意識が低かったというほかありません。
そのほか中入での着替えももう少し装束の知識があれば役に立てるのにということもありました。
終わったあと師匠に「どうしたの?」ときかれ、つい言い訳がましいことを言ってしまいました。
自分の心の弱さを見たようで、しゃべりながら自己嫌悪に苛まれていました。
今後しばらくこの「石橋」が続きます。
もう悔しい思いはしないように、今日のことはしっかり肝に銘じておきたいと思います。
- 2006/05/28(日) 01:42:57|
- 舞台|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0