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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

2月25日 「胡蝶」

2月25日(日) 円満井会定例能
於:矢来能楽堂 (東西線神楽坂駅徒歩5分)
12時30分開演(11時45分開場予定)
能 「胡蝶」
全席自由席 一般:5000円、学生:2000円


プログラム、切符ができましたので宣伝です。
シテ(主役)を僕が勤めます。
他に能「高砂」「鵜飼」、狂言「文荷」、仕舞が六番あります。
ちなみに「胡蝶」は14時半頃開演の予定です。

このブログをご覧の方で、もし切符をご希望のいただけます方はご一報下さい。
詞章とお手製観能ガイド(現在作成中)をお付けします。


さて、その稽古状況はどうかといいますと…結構苦しんでます。。。
先日研究会があったのですが監督のご宗家から、
「楽しそうに見えない」
と厳しいお言葉。
「胡蝶」という曲は、平たくいえば、ちょうちょが梅の花と出会いたいと願い、後半それが叶って梅の周りを飛び回るというお話。
ストーリーはごくごくあっさりしたものなので、楽しげに華やかに舞えないと本当にただ眠いだけになりかねません。

しかしこれはそう簡単なことではありません。
能面を掛け表情が隠されて、視界が狭まり、重い装束に動きが制限され、決められた型の中で楽しさが伝わるようにしなければならないのです。
舞の中で感情を伝えることは、ご宗家は「一生仕事」と、師匠も「それはとっても高度なこと」とおっしゃるとおり非常に難しいことです。

去年舞った「黒塚」でもそれは心にかけていたことだったのですが、高い壁に思いっきり跳ね返されてしまったような感じでした。
感情を込めて舞おうとすると、なんだか却って悪い方向に行ってしまうことがあります。
型のバランスが崩れてしまったり、流れといったものが壊れていってしまうのでしょう。

でも僕もプロになって早5年。
型通りに舞うということからもう一歩踏み出していかねばなりません。

…といったことを思いながら日々稽古を重ねていますが、当日は果たしてどのような舞台になるのでしょうか???

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  1. 2007/01/20(土) 20:16:35|
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