出稽古の帰り、山手線に乗っていると、
「小田急線は人身事故のため大幅にダイヤが乱れております」
とのアナウンス。
ちぇっ、と思いながらも乗り場に行くと、

へー、臨時急行なんて初めて見た。
ちょっと得した気分♪
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- 2008/02/28(木) 23:19:49|
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天気がいいので布団干し。
が、ふとベランダに目をやると、あれ?ない!
落っこちたのかと思って慌てて下に下りてみても、ない。
見上げるとお2階さんのベランダの手すりに見事に引っ掛かってしまってました。
インターホンを押しても不在のようで(平日の昼間、単身者なら普通いませんわな)、お手紙を入れておきました。
変な人だったらどーしよー、と心配でしたが、幸いにもいい方でさっきわざわざ持ってきてくれました。
ほっ、よかった。
能楽史の講義もあと少し。
明治時代まできました。
新政府から断髪令が出されると、能楽師も例外なく髷を切ることを命じられました。
現在風折烏帽子や翁烏帽子といったものは落っこちないように〝しのび〟という細い紐を頭の後ろで結わえて留めておきますが、昔は髷があったため顎紐だけで済んでいたそうで。
しのびはこのときからの工夫なんでしょうね。
ちなみに江戸時代でも山伏役と白鉢巻をする役はざんばら髪にしたそうで、白鉢巻は単に飾りというわけではなくその髪をまとめるという目的があったそうです。
初耳。
ちなみに断髪令が出ても、頑なに髷を結い続けた方が3人いたそうで、
先生 「この方たちを、能楽界の三チョンマゲといいます」
…さんチョンマゲ。
妙にこの単語がツボにはまってしまい、講義中しばらく笑いをこらえるので精一杯でした。
だってさんちょんまげですよ、響きが滑稽だし、かなで書くと字面がなんだかへんてこだし。
先生がご丁寧に板書して下さったのですが、これを見たら耐えられないと思ってしばらく顔を上げられませんでした。
ま、落ち着いてから顔を上げると〝三丁髷〟と漢字で書かれてましたけど。
しかし能楽界は三ナントカって好きですよね。
三修羅、三婦人、三読物(金春流には
「木曽」がないのでこれは成立しなさそうですが)、三難クセなど。
もっとも能楽界がというより日本人が好きな数字であるという説もありますが。
- 2008/02/27(水) 21:38:57|
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長くなったので、続き。
夜は
舞台を見に行ってきました。
能ではなくて。
去年衝撃を受けた劇団の待ちに待った公演です。
本日初日ということもあり内容についての記述は避けます。
てゆーか、たぶんまとまらないし。。。
こういったお芝居って終了後アンケートが必ずありますが、書かないで出てきちゃいました。
舞台によっては罵詈雑言ばかりになってしまいそうなので書かないという場合も正直あります。
でもこちらの場合はなんというか、すぐに言葉にまとめられるようなほど簡単じゃないし、それに無理矢理言葉にすると、せっかくこの胸の中に膨らんでいるものがなんだかシューっとしぼんじゃうような気がして。
なるだけ心の中で転がしてもてあそんでいたいようなそんな気分なんです。
ま、僕のボキャブラリー不足を棚に上げている気もしないでもないですが(笑)、人間の感情ってそのものでは伝わらないのは当たり前。
それを伝えやすくするために言葉という道具を使うわけですが、こちらの場合感情的な部分をそのままストレートにぶっつけてこられる傾向が強いわけで、ぼんやりとしたイメージ的なものとして伝わってくるのは当然なのでしょう。
でもちゃんと伝わってきてます。
感じるというよりわかっているんだけど、分かるというほどはわかっていないような…あぁここでもボキャブラリーが。。。
ちょっとした言葉遊びとか、思いも寄らぬセットのしかけや小道具とかシンプルに可笑しいところがたくさん仕掛けられてますし、そのちょっとしたことが最終的にああーそういうことかーって繋がってたりします。
たぶん、これから回を重ねていくとより練られてくる部分があるんじゃないかと思いますし。
別にまわしものではありませんが、お時間ありましたらゼヒ。
- 2008/02/26(火) 23:49:52|
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稽古は今日から
「放下僧」。
謡が多い。。。
淡々と何事もないかのように謡い進めながら、かつ意味を考えてポイントを置くべきところは変化をつける、言葉で言うとなあんてことなさそうですが実際にはとっても難しいことです。
そのまま上野の東京国立博物館へ。
お目当ては
これ。
前に師匠からお話を伺っていたのですが、シテがあると思うとなかなか足取りが重くって。。。
今回展示されたものは博物館所蔵の物ですが、金春座から購入したものがたくさんあるそうです。
師匠が「生気がなくて、なんだかかわいそう」とおっしゃってましたが、やはり使ってこその能面。
〝金春座伝来の面装束を金春宗家が着けて舞う会〟
とか企画してくれないかなぁ。
博物館は敷地が広いからいっくらでも興行打てそうな気がするんだけど、誰か知ってる人でもいれば…なーんて思っていたら、別の展示室の担当研究員さんの名前に見覚えが。
あ、流儀の某先生のお弟子さんだ!
なんとかならないものでしょうか、ほんっっとに。
ちなみに今回展示されていたもののなかでは河内の小面にずーっと見とれてました。
すごくかわいらしい~。
能面は見る角度によって表情が変化するというのはよく言われることですが、この面を実際にご覧になれば絶対納得できると思います。
ちなみに下から見ると浅田真央に似てます(その部分を指してカワイイと言っているのではありません、あしからず)。
能面特別展と2階フロアをまわっただけでお腹一杯だったのですが、ざーっと1階も歩いていると、
〝国宝 刀 三条宗近〟
なんてのがありました。
もうちょっと前に来るべきだったなあ。。。
- 2008/02/26(火) 23:18:41|
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昨日は年に一度のシテ。
今日はヒマだったので例の散歩でも行こうかなと思っていましたが、起きたら10時近かったので断念。。。
さて昨日の舞台。
一畳台に上がるときに半切の裾を引っ掛けてしまいしめ縄が外れかかるというアクシデントはありましたが(舞っているときには全く気がつきませんでした)、とりあえず大過なく終了。
大過なく…。
無難にはいったと思いますが、それで終わっちゃったかな。。。
後場もっともっと攻めていってもよかったかもしれません。
自分自身少しずつ成長はしてるんじゃないかなという感覚はあります。
ただそれが表に出て行くかどうかは全く別。
ダイエットとおんなじようで体は変化してても体重は落ちない、下手すると増えてしまう。
でもここで気を緩めるとリバウンドが口を開けて待っています。
キツイ時期はしばらく続くと思いますが、いつか花咲くと信じて進んでいくしかありません。
そんなことを考えつつボーっと、というかやや悶々として一日過ごしてしまいました。
もっと立ち姿、ハコビが美しくなるような足腰の強さを。
ここぞというときに鋭さを出せる体のキレを。
もっと深い呼吸で深みのある謡を。
どんな状態でも動じない精神力を。
そういった足りない部分を痛感させてくれるのが舞台。
どんなに厳しい稽古よりも、舞台というものは容赦のない現実を突きつけてくれます。
- 2008/02/25(月) 23:59:39|
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午前中研究会。
「葛城大和舞」の地謡のあと、
「嵐山」の勝手明神を舞いました。
が、始まる前囃子方との申し合わせ(この場合下打ち合わせの意味)の仕方に問題が。
クサリ数の数え方は間違いのもとになるので、必ず正確にやらなくてはいけないのですが、例えば123と数えるか012と数えるかといったことをはっきりさせておかなければいけません。
他にも流儀によって標準形が違ったりする場合、例えば舞囃子立てでやる場合金春流では破ノ舞は入らないのが普通ですが、流儀によっては入るのが普通という場合があります。
囃子方はいろんな流儀の相手をするわけで、こういうところもしっかり確認をとっておかねばなりません。
更に言えば関東関西(関西では京都・大阪ともうひとつ細分化されるようですが)でも〝原則〟といったものが変わるようなので、こういったところをしっかり申し合わせできるのもシテ方としての一つの技量だといえるでしょう。
長々書きましたが、要するにこの申し合わせでミスってしまったわけです。。。
とはいえ、これを引きずって舞うほうまで悪くなってはいけないのでとにかくキッチリ舞うようにしました。
このあと会議、装束出し、事務長と昼食がてら会談(というほど大袈裟なもんじゃないけど)して申し合わせへ(この場合はリハーサルの意味)。
申し合わせって時として本番より緊張することもあるのですが、今日は落ち着いて臨めました(でも録音聞くと最初のうち呼吸が浅かったりするんですが)。
集中してくると視界に何が見えてても気にならなくなるというか、それが何か認識はしてても全てが味方であるようにスッと入ってくるような…なんか不思議な感じ。
ところが冷静であるようでも体は熱くなって、ただ下に居るだけなのに汗がにじんできます。
こういう感覚は舞台以外ではなかなか感じることはできない得がたいものです。
今日は気合を切らさずにいけたかなという感触はありましたが、反面ちょっと力が入り過ぎちゃったなというところが。
今回は地頭が師匠、主後見がお父様という鉄壁の布陣なのですが、終わったあとやはりその点について幾つかご指摘をいただきました。
当日までの数日はその点をどこまで修正できるか。
そしてこれはいつも課題となることですが、頑張りすぎないよう頑張ること、でも勢いを失わないこと。
いろいろなものをひとつひとつ見つめていこうと思います。
- 2008/02/21(木) 23:53:11|
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昼過ぎに出稽古。
終わって国立にダッシュ。
今度の舞台で大鼓を打ってくれる子(11歳下)と一緒に
「小鍛冶」のほぼ番囃子を見ていただきました。
さすがに40分近く謡いっ放しとなるとキツイ。
ノットからのワキ謡が終わって大ノリの謡になる頃に声がガラガラしてきました。
喉の持久力がまだまだ足りません。
でもとりあえず無傷で終われてよかった。。。
先生と一緒に稽古を受けた彼は実は伯父甥の関係。
終わってから「本番はいつだ?」なんて話題に。
一応僕も「私がシテを勤めさせていただきます」と申し上げると、「おお、そうですか。よろしくお願いします」と畏れ多くも人間国宝に頭を下げられてしまいました(汗汗)
残念ながら当日、先生は他の舞台があっていらっしゃれないそうですが、いい舞台だったともれ聞こえるよう精一杯勤めたいと思います。
しばし控え室で脱力したあと、今度はご宗家の御宅に伺って
「嵐山」を見ていただきました。
シテが終わると一週挟んでツレが2週連続、その後には恐らく「小鍛冶」のシテよりハードな
「放下僧」のツレも控えているのでしばらく気が抜けません。
帰宅23時。
今日は結構稽古したかも。
- 2008/02/19(火) 23:55:43|
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父の仕事を手伝う関係で、同行して法律事務所に行ってきました。
別に訴訟を起こすとか物騒なことではなくて、ちょいと契約書を作る上での相談といったところです。
午後1時からということだったのですが、最寄り駅に着いたのが12時15分。
ちょっと早いので昼飯をということになったのですが、時間が時間なのでどこも一杯。
やっと一軒見つけて入ると、ちょうどオーダーが重なったのか出来上がりまで少し時間がかかりました。
落ち着かないのは父。
僕も割りとせっかちなほうですが、父は筋金入りのせっかちでちょっと待たされるとキョロキョロ、ソワソワ。
事務所はもう目と鼻の先なので10分前に出たって十二分に間に合うというのに。
僕も職業病か食べるのが速いほうですが、父はそれ以上で、久々に本当に慌ててかき込みました(ご飯おかわり無料に惹かれて2杯食べたのもいけないのですが)。
さて、それでも7分前に到着。
はぁーここが法律事務所というものかぁとおのぼりさんのように眺め回してしまいました。
会議室に通されるともう既に業者さんと弁護士の先生がお話中。
おお、いかにも法律事務所って雰囲気!と内心ワクワク。
弁護士の先生というのもお若い方で、調べると僕より4つ下(弁護士会のサイトで生年月日などがわかります)、てことは25歳。
なのになんだこの落ち着きっぷり。
手を見ると結婚もしてるみたいだし。
などと観察しつつ、会話に耳をこらしていると法律会話的な懐かしい響きが。
実は僕法学部卒で、1年生のときは大学がやっている法職講座なるものもオプションで受けていたのです。
…一番最初の民法で挫折しましたが。
ま、そんなんでも〝悪意〟とかそのくらいはわかるわけで。
だいたい話している内容はわかりました。
しばらくすると親分先生が登場して、細かく契約書を見ていくことに。
契約書って普段の生活でも、例えば携帯電話とかクレジットカードとかそんなんでも必ずついてくるわけですが、まず目を通すことはありません。
でもこういうビジネスの場合は「ハイハイこんなもんでしょ」なんてわけにはいきません。
はぁーこの細かい表現がこういう意味になるのか~、と目からウロコぽろぽろでした。
それと勉強になったのは会議の進め方。
こちらと先方にどのあたりが論点になるかキチっと提示して、わからないことがあるとわかり易い例を的確に出してくれる。
そして論点がズレそうになるとピシッと戻してくれる。
なるほどー、さすがにこういうことで飯を食っているだけある(もちろん業務はもっといろいろあるだろうけど)、と感心することしきり。
1時間半ほどでしたが、争点は解決あるいはどのような方向で検討すればよいかが明確になりました。
今日は実にいい体験をさせてもらいました。
帰り業者さんと話していると大学時代に観世流でお稽古していたとのこと。
へぇーそれはまたびっくり!
せっかくのご縁ということで24日見に来てもらえることになりました。
- 2008/02/18(月) 22:59:01|
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だいぶ髪が伸びてしまったので近所の床屋さんへ。
担当のお姉さんがいなくなったこのお店は、前を通るたびヒマそうだなあと思っていたのですが今日は大繁盛。
30分待ちで見慣れない若いお兄さんが切ってくれました。
が、
髪を濡らす水を顔にかける
シェービングクリームを唇に塗る
はさみが髪に引っ掛かる
顔剃りをしてもあんまし髭が剃れてない
おまけに、
前髪切りすぎ。
ペナルティのワッキーかFUJIWARAの原西か。
いずれにしてもどうなのか。。。
そんな髪で国立へ。
師匠からは、
「もうちょっと頭頂部をすいてもらわなくちゃダメだな」
と…。
ま、髪ネタはともかく
「小督」。
この曲の一番の特徴は作り物でしょう。
戸が1つ萩垣が5つ、舞台を分断するように置かれる大掛かりなものです。
置き方もいろいろあるようですが、とにかく今回のパターンをしっかり覚えておきました。
一度見た以上さっぱりわかりませんというわけにはいきませんし、何か一つ基準があれば今後応用が利きますし。
あ、ちなみに今日は協会が揃いの扇を用意してくれていて、地謡・後見はみんな白地に緑五星の扇をさしていました。
っても開かないからお客さまにはほとんどわからなかったかと思いますが。
終わって6時まで営業の楽屋食堂に急いで向かっていると、あれ?今日は非番のはずの研究生仲間が。
実は今日の装束を一部お家からお借りしていて、その受け渡しのために来ていただいたのだそうで。
「駅まで手伝って」
と言われたので、それはもうお借りした流儀の一員として二つ返事で「はい」。
急いでカレーをかっ込んで行くと、カバンが1つだけ。
それもそんなに重くない。
僕が持つと言ったのですが、それは固辞されて、
「一人で大きな荷物持ってると滅入るから気を紛らわせるために話相手になって」とのこと。
まー、わかったような、わかんないような。。。
駅まで行って、方向がいっしょなのでタクシーでちとお供して帰りました。
で、帰宅して例によって大河見て、尚五郎さんとお父さんに感情移入してひと泣きしましたとさ。
- 2008/02/17(日) 23:50:54|
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日曜日にある式能の申し合わせ。
金春流は
「小督」なのですが、能の地謡は初めて。
というか見るのも初めて(ただしおととし舞囃子を舞った際、参考にと他流のをビデオで見たことはありますが)。
駒ノ段は囃子の稽古でやったことがあり、ロンギ以降は舞囃子どころなのでだいたい覚えているのですが、ほかは全くの初見。
じっくり準備はしてきたつもりなのですが、実際謡ってみるとてにをはが怪しいところが何箇所かありました。
終わって研修舞台をお借りして面を掛けて
「小鍛冶」を舞ってみました。
後場一畳台に上る場面がありますが、考えてみたらこの所作はあまりやったことがありません。
過去に
「蝉丸」など台輪をまたぐのは何度かやっていて、基本的にこれと同じで必ずつま先に上るものを確認してから足を上げます(面を掛けているので面倒でもこれを確実にやっておかないと思わぬ事故になりかねません)。
ただ「小鍛冶」の場合、ワキ宗近と2人がいっぺんに乗って刀を打たなければなりません。
他流の場合一度上がってから一度下りる所作が入るようですが、金春流は上がったら台上で多少動きはあるものの打つ所作の間は上がりっぱなしなので(キリ前に下ります)、最初の位置が悪いと修正が利き難くなってしまいます。
三方にしめ縄が張ってあるため端に行き過ぎてもダメ、真ん中に寄り過ぎてしまうとワキが窮屈になり、実際やってみると結構面倒です。
更に装束を着けると体の幅が大きくなるので、本番はなかなか難しそうなのですがとにかくいろいろイメージして何度かやってみました。
能はご覧になる方に想像力を膨らませていただきますが、舞うほうも装束をつけるのは本番一発勝負なので相当にイメトレが必要です。。。
謡やら2時間ばかり稽古して楽屋食堂でお昼ご飯。

噂の(?)ご飯てんこ盛りとはこんな状態です。
「足りなかったらおかわりしてください!」と言われましたが、もう充分です(笑)
今日のランチ、カキフライ定食500円(大盛りはサービス)でありました。
- 2008/02/15(金) 16:48:36|
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気がつくと目の前には他流の超大御所の先生。
「なんでもいいから謡いなさい」
は???
「ホーウホウヒー、ヨ、ホン…」
え~、なんで金春流の謡い出しの仕方までご存じなの?と思いつつも、
月を隠して懐に~
と、なぜか
「班女」を謡いだしたものの、途中でわからなくなってしまいピーンチ!
…というところで目が覚めました。
こんな夢二度と御免です。。。
(ちなみに、ちゃんと謡本を確認しておきました)
さて、現実世界。
午前中は調べ物をして終わり、昼から国立に行って自主稽古。
謡いすぎて喉が痛くなったのでのど飴を買って研究会へ。
今日は
「小鍛冶」を舞い
「絃上」「黒塚雷鳴ノ出」の地謡と
「紅葉狩」の地頭。
「小鍛冶」はちょっと謡を余し気味になってしまいました。
自分で謡いながら稽古していると、だんだん熱を帯びてスピードが上がってきてしまうようです。。。
「紅葉狩」は序ノ舞に入ったところで、舞い上げの謡を一応確認と思って頭の中で追っていったのですが、途中一箇所どうしても出てこない!
普段全く問題ないところなのに。。。
落ち着いてもう一度と追ってみてもやはりそこだけがダメ。
〝急性地頭になるとなんでもない謡が飛ぶ病〟という世にも恐ろしい病気が発病してしまいました(他の方は発症することないんでしょうか?)。
序ノ舞がだいぶシッカリだったので(ていうか自分で締めすぎた感があるのですが)一度他のことを考えよう!としばらく笛の唱歌を頭の中でめぐらせて、再チャレンジ!が、まだ出ず。。。
今度は理詰め作戦。
問題 もの凄まじき○○に、月待つほどのうたた寝に
空欄を埋めなさい。
漢字2文字、読み4文字というのは間違いない。
う~ん、川風?いや月と関係ない。
山風?近そうだけどその前に風という単語がもう出てるし。
うーん…、山陰か?繋がりは大丈夫だけど、と思っている間にもうシテが扇をカザシテ大小前へ。
ええい南無三っ、と謡ったら合ってました。
後で考えると、こんな何でもない所がどうして出なくなっちゃうんだろう??と首を傾げるばかりですが、地頭というポジションに座るとどうしてもなぜか陥ってしまうのです。
…ま、そんなことより位や謡い方でもっと課題が多かったわけですが。。。
- 2008/02/13(水) 23:02:36|
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今日は狂言方の宗家継承披露会に出勤してきました。
出番は舞囃子
「高砂」。
空いた時間はじっくり狂言を拝見できました。
能楽師なら一緒の舞台でやっている狂言のことはよくわかっているのだろうと思われるかもしれませんが、実はそうでもなかったり。
あ、いえ、これは僕個人の話で他の先生方はよくご存じです、あしからず。
普段、例えば金春会や円満井会などは能三番狂言一番という番組ですが、狂言の間は次の能の準備だったり、後片付けをやっていたりで大抵バタバタしています。
たとえそんなに仕事がなかったとしても、僕みたいなぺーぺーがのんびり地裏で見ていて、その間に急にやることができたら「アイツどこでさぼってんだ!?」なんてことになりかねませんし。
でも今日は装束の心配がないので、様子を見て大丈夫そうなときはずーっと地裏に座りっぱなしでした。
ときどき今日みたいに拝見できる日があるといいんですけどね。
- 2008/02/10(日) 22:08:15|
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とある私立高校の鑑賞教室で解説を勤めました。
持ち時間は20分。
長いようですがこの時間で能の歴史、能舞台の説明、曲目の解説、所作など全部説明しようとちょっと短い時間です。
さてどうしたものかと考えていたのですが、生徒さんに配布された資料を見ると当日の上演曲目(狂言
「寝音曲」と能
「舟弁慶」)の詳細な解説と能の詞章が書かれていました。
さて今度は時間が余りすぎるときた。
う~む。
う~む……。
結局考えがまとまらないまま、とりあえず養成科に頼んで(会場は国立)大きめの紙とマジックを借りてきました。
そうこうしているうちに時間になり、ワイヤレスマイクをつけてもらっていざ出陣。
見所は正面大半が女子、正面の残り中正・脇正が男子でした。
「皆さんこんにちは」と挨拶をすると「こんにちはー!」と大きな返事。
意外な反応にビックリして思わず「NHK教育テレビみたいな元気なお返事ありがとうございます」と言うと、あら?こんなんで結構うけちゃった。
今日はやりやすそうだなぁなんて思いつつ、お決まりの歴史の解説からスタート。
その後舞台の説明。
これが終わったところでまだ10分。
時間が余った時用に用意しておいた紙とマジックを使って能面と所作の解説。
これでそろそろ時間か…と思ったけどまだあと5分近く。
しまった、話すべきことは話しちゃったし、これから曲目の解説をやるには足らないし。。。
ふと頭に浮かんだので能と眠気の話をしましたが、あとで考えると先生方にはあまりよくは聞こえなかったかもしれません。。。
今回は生徒さんの反応がすごくよくてちょっと軽いノリになりすぎちゃったかなと反省。。。
舞台の説明のときに
「道成寺」の滑車のこととか階のことなんかも話せばよかったのに忘れちゃったし。。。
最近解説慣れしてきたせいか、場の雰囲気で話しがちになってきているような。
今後もう少ししっかり流れを考えたほうがいいかもしれません。
ちょっと引きずったまま能の地謡へ。
脇正の子たちは始まって間もなく首が前後ろへ傾き出しました。
解説で「気持ちよくなって眠くなっちゃうかもしれません」なんて言ったのがアダになっちゃったかなぁ、と内心ちょっと焦りました。。。
でも「えいやえいやと~」と舟の出てくるシーンになると一斉に目が覚めました。
ちょっと地謡も目を覚まさせてやれって気持ちが働いていたかもしれません(笑)
しかし「舟弁慶」は喉に悪い。。。
- 2008/02/07(木) 22:46:20|
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年に1度のシテが近づいているのにちゃんと告知してませんでした…。
年間予定には載せていますが、改めまして。
円満井会(えんまいかい)定例能
日時 2月24日(日) 12時30分開演
場所 矢来能楽堂
東西線神楽坂駅下車徒歩5分または大江戸線牛込神楽坂駅下車徒歩7分
番組 能「小鍛冶」 のシテ
そのほか狂言「千鳥」、能「東北」、能「百万」、仕舞6番
「小鍛冶」は上演時間が比較的短く(60分ほど)、展開もわかり易いので能を初めてご覧になる方も気軽にご覧いただけるのではないかなと思います。
ちなみにこのブログを通じてご注文いただきました方には、ご希望によりわかり易い(かもしれない)お手製ガイドをお付けします。
切符ご希望の方は、コメント欄にご連絡先をご記入の上〝管理者のみ表示〟にてお申し込み下さい。
お待ちしておりまーす。
- 2008/02/06(水) 23:28:39|
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昼間テレビを見ていると、ときどきむかーしやったドラマの再放送をやっていることがあります。
見てると、今をときめく役者が端役で出てたり、セリフに〝動物占い〟なんて言葉が出てきたりその時代を思わせるものであったり結構面白いものです。
なかでも女性の化粧なんて10年違うとこんなにも違うかっていうくらい。
くっきり濃い眉に真っ赤な口紅。
今のドラマも数年後見たらそんなところから過去というものを思い出させてくれるのでしょう。
ここのところ日テレで「星の金貨」をやっていますが、これは95年放送だったそうで(ちなみに僕は高校生)。
ちょっと調べてみると、放送時折りしも地下鉄サリン事件とどんぴしゃでぶつかって最初は視聴率も低迷したのだとか。
でも徐々に人気を上げ最終回は20%を超える数字を出したそうです。
確かに見てると結構面白い(あの時代だからなのか随分まどろっこしくドロドロした内容ではありますが)。
で、酒井法子はその時代にありながらナチュラルメイクで、ドラマのなか1人不自然な感じがせず、ま、はっきりいってカワイイ。
あの頃はバリバリのアイドル期で、他の番組では「マンモスウレピー☆」とか言ってたんでしょうかねぇ。
主題歌「碧いうさぎ」もあの当時結構売れていて飽きるほど聞いたはずなのに、今聞くとありゃ結構いいなぁなんて思ってしまったり。
ちなみに明日放送の第11話のタイトルは、
「愛の復活!熱く強く今だけを抱きしめて」だそうです。
これも時代でしょうか。。。
別にこういったことで気が抜けていた訳ではないと思うのですが、今日の国立での稽古は…。
謡の稽古のとき小鼓方にも付き合ってもらったのですが、座った位置が微妙に鼓の見えないところに来てしまい、それに気を取られたのか、「夜の足並み」と言うところを思わず「夜の鼓の」なんて言ってしまったり。
それだけならまだしも謡が同じ曲のぜーんぜん違うところに飛んでしまったり。
謡い込んでいったつもりが、些細なことでガタガタになってしまいました。。。
過去シテを勤めていたとき中正面のお客さんが急に意識を失い救急車で運ばれるなんてこともあったように、本番のときにはなにが起こるかわかりません。
集中力。
一番足らないものはこれなのかなぁ。。。
- 2008/02/06(水) 23:08:58|
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晩御飯にスパゲティを作ろうとして湯きりをしたところ、パスタの半分を排水溝に流してしまいました。
ショック。。。
ま、そんなことはともかく。
昨日は
「土蜘」の副後見を勤めました。
去年も一度勤めましたがやはり楽屋仕事が多いので、主後見の師匠とよーく相談をしておきました。
楽屋裏としてはつつがなくいったのですが、僕個人としてはちょっと…。
装束付けや、後見としての舞台上でのちょっとした動作がどうもイマイチでした。
後見は気負ってしまってはダメで、すべて何気なく、当たり前のように出来ないといけません。
こればかりは普段、このための稽古ってものができないので、十二分なイメトレと普段の稽古や日常生活の立ち居振る舞いで鍛えていくしかなさそうです。。。
- 2008/02/03(日) 23:02:09|
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