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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

すったもんだで

ようやっと子供の名前が決まりました。
どうもこういうセンスは乏しいようで、なかなかビシッとこれだ!ってものが出てきません。
でも最終的にはいい名がついたかなと思っています(ほとんど家内の発案ですが…)。
公に名前が出るのは子方を勤めさせていただくようになるときでしょうか。
僕は6歳で初めて勤めさせていただきましたが、この子は幾つになるかなぁ?


男の子だと「跡継ぎができましたね」なんてことになるのかもしれませんが、正直なところ絶対に能楽師にする!とは思っていません。
もちろん一通りの稽古もしますし、子方として舞台に立たせようとも思っています。
けれど最終的にやるかやらないかは本人の意思です。

僕自身2代続いた鉄鋼会社の3代目でありながらこの道に入りました。
父は会社を継げとは一度も言わず(むしろ継ぐなと言われたことはありました)、自分の好きなことをやれと言ってくれました。
僕はその言葉を真に受けてこの仕事に就いたのですが、やはり父には淋しい気持ちもあったようです。
そう思うと能楽の世界で結果を出さなければ、父にも祖父にも顔向けができない。
純粋ではないですが、そういった部分が僕のモチベーションになっている部分が確かにあります。

息子がもし能を職にしたいと言い出したら恐らく強く反対するでしょう。
例えばもし仮に自分のお弟子さんがいきなり玄人になりたい、なんて場合よりも強く。
自分が命を懸けてやってきたものを、生半可な気持ちではやってほしくはありません。
それでもやるというのであれば………、ってまだそこまで考えるのは早すぎますね(笑)!!


つまるところ、僕にできることは「父の背中」ってヤツを見せるべく、より一層精進することだけのようです。

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  1. 2009/12/29(火) 23:15:35|
  2. 考えごと(能楽)|
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子供が生まれました

今日午後3時58分、体重3076gの男の子を授かりました。
陣痛から出産まで21時間と、家内は相当大変だったようですが、母子共に元気です。

なのですが、昨日からほとんど睡眠をとってないせいもあってか、まだなんだか不思議な感じ。
これから一緒に生活し始めると、実感が湧いてくるでしょうね。
きっと大変でしょうけど、それ以上にとーっても楽しみです♪


ちなみに前回記事の写真左下にある赤い丸いものは家内のお腹でした。



  1. 2009/12/26(土) 22:30:17|
  2. 日常|
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結婚記念日

花腹
早いもので結婚してから1年が経ちました。
ささいなことでケンカしたり(といっても手が出るとか、言い合いになるような激しいものはなかったですが)しながらだんだん夫婦になってきた、という感じです。

結婚記念日ということで、1年ぶりに結婚指輪をしました。
稽古や舞台のときにはその都度外さなければならないということもありますが、根本的に指輪が苦手。
幼い頃、穴あきブロックに指をつっこんで取れなくなってしまったことがあり、以来どうもトラウマのようになってしまったのです。
指輪を買うときのサイズあわせのときにも、恐怖のあまり叫んでしまいデパートで注目を集めてしまったほどで。。。


夕方近所にある、いつも気になっていたお店に食事に行ってきました。
頼んだのはシェアコースという1つのお皿に盛られた料理を2人で分けて食べるというもの。
もちろん量は2人前。
前菜盛り合わせ・本日の前菜・メイン・デザート・ハーブティー(自家製パンは食べ放題)で4500円。
足らなかったらもう一品頼もうかな~なんて思ってましたが、ボリュームたっぷりで満腹!
味も美味しいし、値段も破格。
帰りがけオーナーさんがお気遣い下さり、お花を頂戴しました。
週末はランチもやってるみたいなので、また是非行こうと思います。

お店はらりゅぬさん。
オススメです。



  1. 2009/12/22(火) 23:37:35|
  2. 日常|
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またも…

この間39度を超える熱を出してしまいました…。
今度はただの風邪だったので1日で平熱に戻りましたが、どうにも体が弱すぎです。
養命酒でも飲もうかな。。。

今日までにイベントで一人地謡をさせていただいたり、今年最後の舞台が終わりました。
とにかく後見に関しては明らかに力量不足ということを思い知らされました。
来年の重点強化項目です。



日曜日は謡の稽古に行ってきました。
これだけだとごくごく普通のことですが、謡は全く初めてという方5人にお稽古して、次回は本番というモノ。
その本番とは結婚式。
新郎新婦のたっての希望で友人たちに「高砂」を謡ってもらいたい!ということだそうです。

稽古会場は銀座某社の会議室。
こういった場所での稽古というのも初めて。
簡単に能と「高砂」についてお話して、早速稽古スタート!
正直どうなるかなぁ…と心配だったのですが、そんなものは全く杞憂。
皆さん非常に熱心で声もよく出ること。
当初、本番も見本でなんて話だったのですが、自然と「覚えましょう!」と声が上がってきました。

結局途中休憩を挟みながらも、都合1時間以上謡いっぱなし。
皆さん疲れたと言いながらも、楽しかった!と笑顔笑顔。
当日は駅前か公園で事前に練習しましょうなんて意気軒昂。
こういったカタチでも若い人に親しんでもらえるんだなぁと勉強になりました。

当日は1月半ば。
さてどういうふうになりますか。
楽しみ楽しみ♪



  1. 2009/12/21(月) 23:07:46|
  2. 稽古|
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特別公演と事業仕分け

日曜日、特別公演がありました。
僕より席次が上の方が「道成寺」を披かれるということは、確実に僕が披く時期が近づいているということを意味します。
そう考えると、のんびり構えていられる時間はありません。



ネット上でも話題になっていますが、事業仕分けにより学校まわりの公演(22年度から〝子どものための優れた舞台芸術体験事業〟として予算要求)が廃止または地方所管とすべきとなりました。
僕個人としてもメールにて意見を出しました。
能楽に限らず若いうちに少しでもいろいろな芸術文化に触れておくべき、その機会を奪うべきではないと。
僕も小学生のころ、やはりこうした企画で小学生のとき「王様の耳はロバの耳」を見て、「人の欠点をみんなであげつらうべきではないと思う」とあまり可愛くない感想文を提出した記憶がありますが、今でもメロディーが思い出せるというのは幼心にしっかり印象に残っているということです。

日本の財政が大赤字である今、文化だからと全く痛みをうけないというわけにはいかないのかもしれません。
確かに合理化すべきところというのもあるでしょう。
ただ次代を担う子供たちにしわ寄せがいくというのは間違いなく問題です。
能楽は幕藩制度の崩壊、戦争と壊滅的な危機に遭いながらも先人たちの血のにじむ努力によって生き残ってきました。
実は今まさに次の波が来ているのかもしれません。

若手の会のあと講評会などで「下手は要りません。これからはどんどん淘汰されます」と厳しいお言葉をよく伺います。
伝統芸能という楯の後ろに隠れているのでは未来はありません。
能楽は素晴らしい、日本を代表する伝統芸能であるのも最もだ、とそういう論法にならなければいけません。
そのためには…、
やはり稽古を重ね芸を磨くしか道はありません。



  1. 2009/12/15(火) 22:11:11|
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世田谷生涯大学講座

土曜日、世田谷生涯大学の講座に伺ってきました。
一人暮らしをしている頃、徒歩5分くらいのところにあって、ある晩銭湯に行く途中ダメ元でプレゼンの手紙を出してみたら…通っちゃった!というご縁。

伺ってみると70人ほど集まられ会場は超満員。
2時間フルに使って、歴史の解説、謡・仕舞の体験、楽器の説明、鬘の実演、仕舞2番の実演。
反応はよかったかなぁと思います。

実家のご近所ということもあり、あれお会いしたことがある方が…なんてことも。
これを機に地元で能楽の輪が広がっていけばいいなと思います。



  1. 2009/12/14(月) 21:35:14|
  2. 舞台|
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インフルエンザ

インフルエンザにかかっておりました。
この間関係各位には大変ご迷惑をおかけいたしまして、本当に申し訳ございません。


日曜の朝起きたときからどうも具合が悪く、あれよあれよという間に39度まで熱が上がってしまいました。
高熱は慣れっこなので、大量に水分を摂取して着込んで布団をかけまくり、背中にはカイロまで張ってこれで大丈夫
…のはずが、どれだけ汗をかいても一向に熱は下がりません。
翌朝病院に行ったところ、このように診断されたという次第です。
丸2日間40度近い熱に苦しみましたが、なんとか今は体調が戻ってきました。

「乱」や例のワークショップが終わり、どこかホッとしてしまったようです。
体力的にも参っていたようで、何にもしてないのによいしょって言ってる、と嫁さんから指摘されるまで気がつきませんでした。
ただそういったときこそマスクをするとか対策を立てるべきで、こうした点プロとしてまだまだ意識が低いとしかいえません。

一に健康、二に稽古。
稽古も大事ですが、それ以上に大切なのは体。
数年前にぶっ倒れたのを忘れてしまった自分に渇を入れて、もう一度肝に銘じ直したいと思います。



  1. 2009/12/10(木) 21:29:06|
  2. 日常|
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フラれる

今日は出稽古。
小学校2年生の女の子が通っていますが、もうすっかりお姉さん。
毎回可愛らしい服を自分でコーディネイトしてくるオシャレさん。

今年夏に社中の発表会で子方を勤めてもらいました。
僕も再来年あたり子方の出る曲をやりたいなと思っていたので、またやってくれるか聞いてみたところ、

「暑いからやだ」

あっさりふられてしまいました。。。
でもキレイな装束は着たいそうです。

複雑な乙女心…。



  1. 2009/12/05(土) 22:09:21|
  2. 稽古|
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ワークショップ無事(?)終了

「乱」が終わりホッとしたのも束の間、2日にワークショップがありました。
狛江能楽普及会なる会を組織して、今回がその企画第一弾。
会場の手配に始まり、広報、役所関係の折衝から当日まで準備を重ねてきました。
当日も会場の掃除、椅子や毛氈など会場の設置など全部自分たちでやらねばなりません。
嫁さんや妹にチラシやポスターの制作をしてもらえなかったら、本当にここまで行きつけたかどうかも分からないくらいです。

参加者は当初10数名しか集まらず、これは参ったな…と思っていたのですが、蓋を開けてみたら50名近いお客さまが!
皆さん大変熱心で予定していた1時間半から30分近く伸びてしまいました。

段取りがまずくかなりバタバタしたものの、アンケートの結果は大変好評でした。
草の根レベルではありますが、少しずつ地元に能を根付かせていければと思います。
春には早速第2弾をやる予定!
大変だけど、頑張るぞっ!!



  1. 2009/12/04(金) 11:31:18|
  2. 舞台|
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