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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

嵐のような金春会と朝大学無事終了

日曜日は金春会。
朝の大量の装束運搬に始まり、嵐のような一日でした。

まずは「安宅」の同山。
師匠の披きということもあり気合が入ります(もっともいつも入っているつもりですが)。
道行の謡だけで汗がダラダラ。
終わって兜巾(頭につけるもの)を外したら汗がたまってました。
実際の山伏はこれで水を汲んだり、器代わりに使ったらしいですが、ちょっと不衛生ですね。。。

そのあとも「半蔀」の作り物引き、「紅葉狩」の地謡と出ずっぱり。
大変といえば大変ですが、それだけ舞台にでる機会を与えていただけるのは有り難いことです。

会が終わり、装束を片付け、次の会の装束を出し、帰宅は23時頃に。


で。
翌日は朝大学能クラス(こんな講座です)の最終回。
ということで朝5時起き。
7月から始まったこの講座も振りかえってみるとあっという間でした。

朝7時半からという時間帯。
1時間という枠で、そのあと仕事に行かれる方がほとんどなので延長は絶対不可。
講座7回、観能1回という長丁場。
他流の方や様々なゲスト講師。
といった今まで経験したことのない条件での講座で、果たしてどう組み立てていったらよいものかと正直不安な部分もありましたが、ゲストの皆さん、スタッフの皆さん、そして熱意あふれる受講生の皆さんのおかげで無事終了することができました。

この講座のサブタイトルが
~能楽堂デビューへの道~
となっていたのですが、受講生のみなさんでいろいろ観にいってみようという話が持ち上がっているようで、そういう意味ではなんとか役割は果たせたかなと、ほっとしています。

やってみると、あぁこんなのアリだなというのがあったり、工夫の余地が見えてきたり、収穫は大きなものでした。
懇親会のときに、受講生の方からも「敷居が高い」という声は多々聞かれましたが、こちらからのアプローチ次第でぐーーっと身近に感じてもらえるのだなと実感しました。


普及活動はとても大事。
でもそれにかまけて稽古が疎かになっては本末転倒。
下手な芸では幾ら講座をやっても説得力がないですもんね!
うまくバランスをとって、これからも頑張っていきたいと思います。

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  1. 2010/09/15(水) 00:12:47|
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