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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

伊勢神宮奉納五星会

この土日、伊勢神宮に奉納に行ってきました。
各社中のお弟子さん方による連吟などが中心ですが、男性職分全員での連吟や大先生の仕舞もありました。

私のお弟子さんも11名参加し、「舟弁慶」の後半を無本で(謡本を見ずに)謡ってきました。
来月、国立能楽堂での発表会があるので今回参加は無理かな…と思っていたのですが、お弟子さん方にお話ししたところ行きたいという方が何名も。
新百合ヶ丘のお稽古場で今年の夏から始められた方も、4名参加され、初舞台となりました。

台風の影響が心配されましたが、大先生と先生のお弟子さんも含め17名で無事土曜日に出発。
新幹線の中では、お弟子さんが全員分のお菓子を、きれいな手作りの和紙の袋に入れてご準備下さいました。
お菓子
中には弁慶というお煎餅や、源氏パイ、平家パイと「舟弁慶」ちなんだものも。
お弟子さん同士、初対面の方がいらっしゃる中で、とても打ち解けられました。

途中、松阪で途中下車し、松阪牛のランチ。
むらたさんというお店にお邪魔しましたが、とてもおいしかったです。
荷物が多い中、貸切にして下さってとても助かりました。
お店の詳細は下記。
http://loco.yahoo.co.jp/place/c624a75b0e3d102addd3af675a79754e6f70bd6d/

食後は宿まで自由行動。
男性陣で松阪城址を散策しました。
松阪城
天守のところは開けていてとても心地よかったです。
ちなみに〝まつざか〟ではなく〝まつさか〟だそうです。
地元のかたは〝まっさか〟と読むようです。

鳥羽の宿に着き、早めの夜ご飯。
お酒も入り、誰ともなく「これからお稽古は?」という声が。
「じゃあ、海に向かって謡いましょうか?」と、最初は冗談のつもりが、いつしか「行きましょう!」と。
海辺は携帯のカメラでは写らないくらい暗闇、満天の星空でした。
風吹きすさぶなか、謡本を見ずに謡えるように頑張ってお稽古したささやかなご褒美。
終わってからのみなさんの表情がとても素敵でした。

ちなみに。
翌朝お弟子さんがお風呂に行こうとすると「昨日海のほう歩いてたら、お経みたいなのが聞こえてきたんだけど」という会話が聞こえてきたそうで。
すみません、お騒がせしました…。

いよいよ当日。
鳥羽の朝は美しかったです。
鳥羽の朝焼け

そして初めての伊勢神宮へ。
朝早い時間なのに、すごい人出。
謡にも出てくる五十鈴川などを眺めがら、なるほど神域だなと実感できる景色でした。

舞台の前にお神楽の奉納。
後でお弟子さんから、あの動きはどういう意味ですか?と聞かれましたが、残念ながらわかりませんでした。
でも美しい所作という面で、根っこは同じだなと思います。

そしていよいよ舞台へ。
初めに職分で四海波を奉納。
屋外なので声が飛んでしまうかなと心配していましたが、周りが壁に囲まれているせいか、よく響いて気持ちよく奉納させていただきました。
それから20分ほどして、お弟子さんの出番です。
今回が初舞台という方もいるなか、みなさんよく声が出て、立派な奉納になりました!

舞台が終わってから御垣内参拝へ。
伊勢参拝
真新しい社殿を前に、家元とご一緒に二拝二拍手一拝。
清新な不思議な空気に包まれ、月並みですが身が引き締まるような思いでした。

20年に一度となると、次は55歳。
どんな生活を送っているのでしょうか?

一番最後になり近鉄が遅れ、名古屋駅での新幹線入線とホーム到着が同時という冷汗事件があったものの、皆さんはとても喜んでくださったようで、ツアコンとしてもほっとしています。


気持ち新たに、来月の発表会頑張りましょう!!
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  1. 2013/10/28(月) 22:53:39|
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