大きな国立がほぼ満員という盛況で、始めの素謡から先生の気合がヒシヒシと伝わってきました。
私も千歳(金春流では能の場合、この役は狂言方になるため素謡でしか謡う機会がありません)、仕舞の地頭という初めてのお役をいただき、この1週間ずーっと謡い込んでの舞台でした。
本当に貴重な機会をいただき有り難うございました。
長男も子方のお役をいただいていたのですが、朝起きたときに39.5度の熱があり、先生とご相談の上、子方の装束が着られることを考え、急遽林美佐さんにお電話し(朝7時半、開演5時間半前)代役をお願いしました。
大人で金風折烏帽子を直面(能面をかけないで素顔のまま演じること)なのは、役柄としてまずないのですが、ご年齢よりお若く見えることもあって違和感がありませんでした。
常日頃自分のお役が無くても申し合わせ(リハーサル)に勉強のために必ず来るという、そういう姿勢が、こうした急場であっても何事もないかのように舞台をやり遂げられたのだと思います。
本当に感謝です。
長男は結局インフルエンザA型で、少しずつ熱が下がってきていますが、9月の嵐山以降ずっと稽古を続けてきたので、相当にがっかりしているようです。
親としてはなんとかしてあげたいと思い、来年6月15日の私の会で、この邯鄲の仕舞をさせることにしました。
しかしまずは2月の式能で生田の子方という代役があります。
シテはやはり先生ということもあり、ここでまずしっかりリベンジマッチをさせたいと思います。
先生には初めての会というただでさえ大変ななか、朝からご心労をお掛けしてしまい申し訳ない限りでした。
しかしそうしたことをものともなさらず、盧生青年を演じ切られたその背中から、改めて多くのことを教えていただいた気がします。
先生の会は各年度の開催を予定されています。
また第2回も宜しくお願い申し上げます。
スポンサーサイト