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駆け出し能楽師の奮闘記
敷居が高いと思われがちな能楽の世界を、能とは関係のない家から飛び込んだ私・中村昌弘の奮闘を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。

急に地頭

夕方国立へ。

大鼓の稽古で???となってしまいました。
1箇所正しい手を打っているはずなのに嵌らない。
終わって手付けを書き込んだ謡本を見てみると、やっぱり合っている。
ん!手付けの写し間違えか!?
と思って確認してみると、そのとおり。
ビミョーーに違う2種類の手があるのでした。
うーん、むつかしい。。。

さーて今日は1科目だけだし帰るか、と思ったら習っていないほうの流儀の小鼓の先生から、「半蔀」を謡ってくれい、とのこと。
舞囃子どころかなと思ったら、ワキ謡シテ謡含めほぼ全部。
こんな機会は滅多にないので喜んで謡わせていただきました。

これがなかなかに難しいことで。。。
初同(地謡が一番最初に謡うまとまった謡)なんて能の地頭を勤めない限り、1人で囃子入りで謡うことはありません。
この曲は何度か謡ったことがありますが、位や謡い方がさっぱりわかんなくなっちゃいます。
明らかに囃子に引っ張られながら謡っていると「ココはこう謡うねん」とご指導が。
手探りで謡っていきました。

その後は比較的謡いなれたところになったので、少し主張を出しながら謡ってみましたが流されてしまったり、喰らいつききれなかったところがしばしば。
でも間は外さずに謡っていたのですが、クセの最後あれ?と思った瞬間半間外してしまいました。
無念~と思っていたら、今度は普段100回謡って1度たりともおかしくならないようなところにボロが。
こういうのって時間が経つとジワジワと悔しくなってきます…。

アタマではわかっていても地頭として謡うのと、地謡の一員として謡うのだと気の持っていきようが全然違います。
今までなーんも考えないで謡っていたところが、はてどうやってたっけ?という風に。
普段からもっといろいろ気をまわしながら謡わないとと思いしらされました。
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  1. 2006/05/18(木) 23:10:28|
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