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3度目の藤戸 

午後の舞台の前に実家に寄って少し稽古。
さて行こうかなと思ったそのとき、ふと、上着なしノータイでボタンダウンシャツじゃラフかな?と。
普段流儀内の催しのときは装束の運搬やらがあるのでノータイにさせてもらっています。
今日はワキ方主催の会でお呼ばれということもあり、父親のネクタイを借りて出て行きました。

到着したのは開演1時間前。
初番が観世流の「遊行柳」、休憩、狂言の後が「藤戸」なので相当早めの楽屋入り。
ペーペーなんだし早いことに越したことはないだろう、と一番乗りを確信して伺ったところ、すでに師匠親子がご到着!
いつも時間にはきっちりされているのですが、は、はやっ!!

それから約3時間半。
その間、ここのところの疲れがたまっているのか20分くらい鼻血が止まらなかったりして僕は1人で大変でしたが(そのせいで装束触れませんでした…)、時間はタッタと過ぎいよいよ出番です。
初めて謡ったときはこの曲独特の緩急やらに振り落とされないようにするのが大変でしたが、半年の間に3回も謡うとなると暗誦は充分。
でも今回が一番しんどい地謡になりました。
囃子方もかなーりシッカリこられましたし、それに負けじと地頭の師匠もあたまっから全開。
振り落とされないようにしがみついていくので精一杯でした。

シテは師匠のお父様。
前半のヤマ場、ワキに詰め寄る部分は謡いながら拝見させていただきました。
薄い黄土色のような地に紺や黒のイチゴ段(イチゴの切り口に似ていることからなのだそうです)の唐織と地味なものであったせいもあるのでしょうが、今回は老いた母が最後の力を振り絞って訴えかけるようなそんな切ない感じを受けました。
前回の女流の先生のほうがお歳は上なのですが、装束が紺地で幾分艶やかな感もあってか、比べると初老くらいだったような気がします。
同じ曲同じ型付でもだいぶ雰囲気が違うなと思うと同時に、こりゃ僕が勤められるのは数十年先だなと思いました。。。

その後間狂言。
普通前半の復習をすることが多いのですが、このアイはワキの家臣という設定でシテを家に送り届けるという役をします。
送る途中、この母に同情して慰めの言葉を掛けますが、それが済み自分の主人のもとへ無事送り届けたと報告をしに向かう途中、いやいやこういう悲劇の上に主人の今回の出世があるんだと思いなおす一言があります。
そのセリフに複雑な想いが含められているような感じがあって、舞台上にいながらもそれからしばらくその言葉に心をめぐらせていました。

そして後半。
キリの謡はこれまたえらいことに。
後ろからこれでもかっ!てくらいにビンビンくるので、地頭の意図を汲めるよう集中しながら謡っていきました。
終わったあとは汗だくでヘトヘトになっていました。

楽屋で時計をみると終演予定25分オーバー。
こっちは楽しかったのですがご覧になったお客さまは大変だったかもしれません。。。

帰り実家に寄って風呂に入り、久しぶりの湯船(一人暮らし先ではシャワーだけなので)。
のんびり足を伸ばしていると、またもとめどない鼻血が…。
休まなきゃ。。。
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# | 
2006/07/10 01:25 * edit *

鼻血っ,,て大丈夫ですか?病院とか行かなくて平気なんでしょうか???たまには、ゆっくりされてください。今日の舞台よかったですね。

木白山 #- | URL
2006/07/10 01:30 * edit *

木白山さんの記事も拝見させていただきましたよっ。
脇正のお客さまが2人ほど終演直前に出て行かれたりするのが見えたりして(おっしゃるとおり宝生能楽堂は見所が明るいので舞台からよく見えます)、どうだったのかなと思っていたのですがよかったと言っていただいてホッとしています。
とはいえ、僕は地謡の前列、非常に微力な存在ではあるのですが。。。
でも良かった!と思っていただける舞台に参加できたということは、僕にとっての財産になることは間違いありません!
これからもそんな舞台の一員として経験を積んでいければと思います。

鼻血は実は宗家の奥様からも心配していただいたりして、ご丁寧に病院のリストをいただいたりしたことがあるのです。
でも忙しいやらなんやらで結局行けず、「30過ぎたらピタッととまる」という師匠の言葉に頼っているのが現状です。
ご心配いただいて有り難うございますーー。

五星 #- | URL
2006/07/10 23:04 * edit *

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