07 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. // 09

初心 

3日間お邪魔した薪能も最終回。
今日は能の前に舞台で行われている狂言を途中から拝見しました。

同じ舞台でやってるんだから能やってる人は狂言もよく見てるんでしょ?と思われそうですが、実はほとんど見れません。
狂言は能と能の間に催されるのですが、この間僕みたいなペーペーは次の準備やら後片付けやらでてんてこ舞い。
と普段はこうなのですが、今日はあと一曲だけで、その装束付けも早めに終わったので途中からですがじっくり拝見させていただきました。

曲目は「月見座頭」
恥ずかしながらストーリーも全く知らない曲でした。

拝見し終わると、…しんみり。
曲の展開などはいろんなサイトを検索していただければわかると思うので割愛。

やっぱり古典の底力はすごい。
それをそのままストレートに演じれば見ている人に強く伝わっていきます。
ストレートに演じるというのは消極的な意味ではなくて、積極的にその曲本来の意図を正しく汲み取ろうとすることではないでしょうか。
今回のシテはご宗家のご舎弟というベテランの先生なので、もちろんストレートよりはるかに上のものがあるのですが、基本の芯があってこそということが痛烈に感じられました。

自分はどうか。
自分なりにどう解釈するかという方向ばかりに目が向いていて、その曲本来のものからどんどん逸れていっていました。
そうすることがすぐによい結果に繋がらないことはわかっていましたが、あえてそういう辛い寄り道をすることが将来的に芸を大きくするのではないかと思っていたのです。
しかしどうもそれは単なる道草で、上達する道とは何にも関係のないことだったのではないかとこの曲のあと考えさせられました。

先代のご宗家がかつて「初心」についてご自身の見解を書かれていました。
初心についてはいろいろな取り方ができるけれど、先生が書かれていたのは全く異なる見方。
たしか「それに本来備わっているもの」といったことだったと思います。
そうすると「初心忘るべからず」は、能でいえば曲解せずにその曲本来の意味をみつめることを忘れてはいけない、といった意味になります。
初めて拝見したときは正直なところ「ふ~ん」で終わっていたのですが、今になると強烈な説得力をもって響いてきます。

今日が能楽師としての一つの転機になればと思います。
スポンサーサイト

[edit]

« 鎌倉へ  |  流れ »

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

# | 
2006/10/10 21:29 * edit *

心の余裕ってひょっとしたら人生で最も大事なものかもしれません。
とはいえその余裕を掴むためには、如何に余裕のない切羽詰った状況を乗り切っていくかということになるので、鶏と卵の関係になってしまうのですが…。

五星 #lVShtGQM | URL
2006/10/10 23:03 * edit *

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://kakedashino.blog11.fc2.com/tb.php/325-86832533
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

カレンダー

RSSフィード

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

カウンター