番組は、解説、仕舞三番、能「黒塚」という内容。
ちなみに僕は解説、仕舞副地頭(3人地謡だけど)、能も地謡とフル出場です。
電車が人身事故で遅れてしまい2時間前に会場入り。
能楽堂の公演なら余裕の時間ですが、特設会場だとなにがおこるかわからないので早めに入ります。
そう、何が起こるかわからない…。
鏡の間へ行くと、作り物を作りかけていた先輩が上のほうを見て考え込んでいるご様子。
はて?と思ってよくよくみてみると、事前に郵送しておいた作り物の中身が「黒塚」用のものじゃない!
でもこんなことでは動じない先輩方。
すぐさま近所にあった100円ショップで材料を購入して、ちゃちゃっとほぼ違和感ない形で完成っ。
たぶんご覧いただいた方にはバレなかったと思います。
…でも事前にしっかり確認すべきでした。。。
さてさて。
事前に聞くところ、今日のお客さまはほとんどが小学生とのこと。
基本的にぶっつけ本番で反応を見ながら話すことを決めるのですが、前の晩ひらめいて、今回は画用紙とマジックを用意してみました。
初めての試みですが、子供相手の場合は少しでも参加型のほうがいいかなと思いまして。
が!
今日の催しの責任者の方にお聞きすると、小学生もいるけれど大人の方もいらっしゃるとのこと。
話が違う~~。
こうなるとホント反応見ながら以外どうしようもないです。。。
13時になり主催者挨拶のあといよいよ出番。
あぁ緊張するー。
舞台から見てみると確かに小学生もいるものの、大半は年配の方。
うわーこんなに年齢層の広いのは初めてだー、と内心冷や汗ダラダラです。
まず簡単な歴史、能と狂言と歌舞伎はどう違うかを話し、能面、謡、今日の演目についての簡単な解説を20分でざーっとお話ししてみました。
今日はひとつ段取りミスが。
新趣向の画用紙作戦を決行してみたのですが、マジックのフタが開かず右往左往。
必死であけようともがいていると、ここぞとばかりカメラが集まってパシャパシャ撮り始めるし。
まー、場が和んだから、よしと思い込みましょう。
でも画用紙作戦はわりと反応がよかったようなので、新たな講座レパートリーに加えられそうです。
そういう収穫はあったものの、今回は全体的に失敗気味。
年齢層が広いことを意識しすぎて「ご年配の方」という言葉を多用してしまったような気が。
お気を悪くされた方がいらっしゃらなければいいのですが。。。
それに自己紹介するのも忘れてしまったし…。
反省の多いものとなってしまいました。
終わって舞台裾で水を一口飲んですぐ仕舞の地謡。
座ってみると正先までが狭いこと。
横長のノーマルなステージなので、シテが舞い始める所定の位置に行くと、もう数歩で舞台から落っこちちゃうくらいな感じです。
でもそのあたりはなんとでもなるもんなんです。
僕も2畳の所作台で舞ったこともありますし。
でも能面掛けたらさすがに怖いだろーなぁ。
と、そんな舞台で能のシテを勤められたのはご宗家。
「黒塚」は大小前に作り物が置かれるため更に前後が狭くなるのですが、ぜーんぜん余裕で勤めていらっしゃいました。
さすが!
終演後片付けを終え、余っていた楽屋弁当(2個目)でおやつ。
会場の方が「全部召し上がってくださいね♪」とおっしゃるので、一緒にあった和菓子も5つ平らげてさすがにお腹いっぱい。
それでもお弁当が2個余ってしまいました。
と、なると無条件で僕に視線が集まります。
金春流の欠食児童、出動であります!
ちなみに今日もお弁当をいただいてきたので、昨日の昼以来6食中5食が楽屋弁当です。
体壊しそうですが、今の時期は収入が少ないのでありがたいことです!(涙)
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