05 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 07

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[edit]

tb: -- | cm: --

振りかえって その2 ~大失敗~ 

成東での舞台の翌週、国立で「清経」のツレのお役がありました。
昨年秋に続いて今回で4回目。
謡や型もすぐにスラスラと出てくるようになり、周りの先輩方からも「もうベテランだね」などと言われるようになっていました。

「胡蝶」まではとにかく自分のシテに集中して、終わってからこれに取り掛かろうと思っていたのですが、結局終わってからも息つくヒマもない状態でした。
そのツレを勤める週は研究会や稽古会が重なり、その週だけで10数曲覚えねばならず「清経」はカバンにはいつも入れてあるもののほとんど開けられませんでした。

さすがに木曜日の申し合わせ前日になって数度謡ってみましたが、普段と比べると明らかに少ないままでした。
申し合わせの直前、「こんな状態で絶句しなければいいんだけど…」と心配だったのですが、大きな失敗はなく終了。
これが自分の気の緩みになってしまったかもしれません。

申し合わせ翌日の金曜は研究生の稽古に行き、気合が入りすぎて喉をつぶしてしまいました。
更に翌日も出稽古で謡いっぱなし。
当日を考えるとこれ以上声を出さないほうがいいかも、と思い事務仕事などをして当日を迎えました。

いつもどおり楽屋では緊張せず、そのまま開演。
「清経」のツレは囃子方が着座すると、そのままシーンとした状態で出て行きます。
さすがにここになると非常に緊張するはずなのですが、あまり変化のないまま出て行きワキ座に着座しました。

ほどなくしてワキとの掛け合いが始まります。
このあたりも自分としては落ち着いているつもりでした。
普段は合間に次の謡を頭の中で確認したりするのですが、自然に口をついて出てくるので、なるべくそういうことは考えず相手の謡をじっくり聞くよう心がけていました。

舞台は進みシテの登場。
ここでもうひとかたまり分量のある謡があります。
掛け合いが続き、佳境に入ったあたりで「ああ、この次の文句は前に力が入りすぎたことがあったから気をつけないと」と思って謡いだした途端、
???
自分の口が全くわけのわからない言葉を発し始めました。
確かここは3句あったはずだからなんとか途中から修正しないと…!
と思ったのですが、どうにも詞章が戻って来ず絶句だけはしないようにとにかく謡ってシテに無理矢理預けることしかできませんでした。
普通こんな状態で渡されたら受けたほうも大変なのですが、そこは師匠のお父様何事もなかったかのように正確に続けて下さいました。

しかし、もうここからは目の前が真っ暗でした。
「ああ、やっちまった…」という思いと申し訳ないという思いで一杯でそこにいることが本当に辛くてしょうがありませんでした。
ただここでそれが見えてはいけないので、その後の謡、細かい型などはとにかくもう死に物狂いでした。

幕に入るともう平謝りしかありません。
本当に凹みました。
いや過去形ではなく、今も相当引きずっています。

必死で稽古してそれでもこういう事態になってしまったのなら、まだ諦めもつきます。
でも明らかに稽古不足の状態でこういう結果を招き、舞台上の皆さんに迷惑を掛けお客さまにも申し訳ないことをしたと思うと、なんというか…。
いろんな稽古や流儀の事務仕事をするのももちろん大事なことですが、一番大事なのは舞台です。
どれだけ稽古を頑張ったって、どれだけ事務的によい段取りをしたって、舞台で失敗をするようでは本末転倒も甚だしい。

以前師匠の奥様が、
「信頼を得るのは本当に時間がかかるけど、壊すのは一瞬だからね」
とおっしゃっていた言葉が何度も何度も頭をよぎりました。

僕は稽古屋でも事務屋でもない。
舞台に立つのが仕事。
この舞台を糧に出来なければ僕の成長は頭打ちになってしまうでしょう。
スポンサーサイト

[edit]

« クレジットカード紛失騒動の顛末  |  カミシモ »

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://kakedashino.blog11.fc2.com/tb.php/432-90f50c2d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

カレンダー

RSSフィード

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。