お越し下さった方すみません。
この間は舞台あり、稽古あり、事務あり、台風が近づく中サッカー見に行ったり、大河見てぼろぼろ泣いたり…、忙しいようなそこまででもないようなで、なんとなく筆が進まずにいました。
さて今日は一日舞台でした。
以前にも書きましたが、能三番、仕舞一番、地謡フル出場の日でした。
9時に宗家宅に集合し、装束を搬送し国立へ。
初番「翁」。
慌しく準備をし開演1時間前から装束付けし、程なく地謡・後見は素袍・士(さむらい)烏帽子に着替えます。
そして15分前に普段より早くお調べが始まり、それが終わると後見からお神酒、塩、洗米をいただき身を清めます。
が、今日はこれが失敗。
お神酒をいただきすぎました。。。
いつもは舐める程度にしかいただかないのですが、止め損なってしまいかわらけになみなみと。
残すわけにはいかないので全部飲み干すと…、体は火照ってしょうがないったらありゃしない。
おまけに足にくるのか、1時間と比較的短い時間ながら「お、ひょっとすると立てないかも…」というくらいしびれてしまいました。
教訓。
お神酒はくれぐれもほどほどに。。。
休憩を挟み「羽衣替ノ型」。
シテは師匠でした。
今回の装束は綺麗な縫箔腰巻。
鳳凰が描かれていたり「羽衣」にもってこいのそれは美しいものでした。
そして物着をすると、なんと舞衣!
赤地の楽器尽くしのものです。
通常長絹なのですが、師匠の意向で多分初めての組み合わせ。
僕自身予めわかっていたにもかかわらず、あれ今やってるの「富士太鼓」だっけ?と一瞬思ってしまったほど(普段この曲でよく使われるので)。
お客さまにはどう映ったでしょうか?
狂言・休憩を挟み、仕舞「舟弁慶」。
謡い慣れたものですし、仕舞なので6分程度ですが、これ一曲でまた汗かいてしまいました。
続いていよいよ最後「石橋古式」。
とにかく攻めの心で謡うよう心がけました。
低い音を強く出してうわずらないように。
息が足らなくなると喉を絞めて高くなってしまった箇所もままありましたが、強く謡うという点はなんとかかんとか。
足の痛さに耐え、キリはすべての力を振り絞って謡いました。
終わると酸欠で指先がしばらく痺れていました。
とにもかくにも、すべての曲で自分の力を出し切って謡え、その意味ではやり終えたという充実感があります。
とはいえ所詮地謡の前列だし、本当に微力ではあるのですが。
でも、こうして目一杯に舞台を勤めていけばそれがいつかおおきな力になっていくんじゃないかと。
そう信じてこれからもひとつひとつ大事に舞台を勤めていきたいと思います。
あ、
そういえばこの間にひとつ歳をとりました。
三十路カウントダウン、スタート!
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